こんにちは。
ブログ用だったりメルカリなどの商品のブツ撮りをする際にストロボを使用していますか?
もし使用していない場合は今すぐにでも導入することをおすすめします。見違えるほどに綺麗にブツ撮りができるようになりますよ。
しかし、ストロボというと高価なイメージがありますよね。ポートレート撮影などガッツリと使用するのであればいいのですが、ブログ用ブツ撮り程度の出番だと高価なストロボには手が出ません。
そこで今回は、激安で有名なNEEWER TT560という中華製ストロボを導入してみた。
使用レビューや、ケーブル接続での運用方法をまとめました。
NEEWERの激安ストロボTT560
機種名 | NEEWER TT560 |
重量 | 286g |
電源 |
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明るさ調整 | 8段階フルマニュアル(TTL無し) |
色温度 | 5600K |
首振り角度 |
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付属品 |
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価格は約3,000円という破格であり機能や付属品は最低限に抑えられているが、収納袋や平置きスタンドが付属しているのがありがたい。
電源となる単3乾電池×4本は付属していないので別途用意する必要がある。コスパを求めたことでTT560にたどり着いたわけなので、100円ショップの電池だったりエネループなどでコスパ重視スタイルで運用したいところ。
プラスチックな外観もチープ感はさほど感じないクオリティで、一眼レフに装着していても一体感のあるカラーである。パッと見では激安ストロボだとはわからないだろう。
価格のせいもあり「意外と良いかも」と思えてしまうストロボです。
Nikon D810に取り付けてみても、純正スピードライトと変わらないサイズ感である。
この状態でTT560の電源をオンにすれば強制的に発光できる。首振りも十分できるので天井バウンス等の撮影でも扱いやすいだろう。
スタンドが付属しているのでカメラから切り離して使用することが可能。スタンドの底には三脚穴もあるので三脚への固定もできる。
カメラ内蔵ストロボのシンクロ信号をトリガーとするワイヤレス発光が可能である。3,000円の激安ストロボでこれだけできれば十分だろう。
同時に複数購入しても安いです。
ブツ撮りにストロボが必要な理由
風景写真しか撮影しないのでストロボなんて使用したことがない。
そんな私がなぜストロボが必要になったのかと言うとブログ用の『ブツ撮り』のためである。商品撮影などで少し悩んでいた。
普段はAmazonで購入したPULUZの撮影ボックスを使用してブツ撮りをしており、照明は撮影ボックス内に付属したLED照明だけという環境です。
このブツ撮り環境で撮影した写真を見てください。
以前にレンズフィルターの紹介のためにブツ撮りした写真です。
白背景で撮影しているはずなのに、すごいグレーな感じしませんか?
これでもレタッチで明るく調整しているんです。LED照明の明るさはMAXなのに明らかに光量が足りていなくて暗い。
この暗いブツ撮り環境を改善したくてストロボの導入に至る。
ブツ撮りと言ってもブログ用だし撮影頻度も高くはないことを考慮すると、高価な純正スピードライトには手が出せず、激安ストロボのTT560にたどり着いたわけです。
シンプルなTT560の使い方
完全フルマニュアルなTT560の操作性は至ってシンプルで、3種類のモードがある他には明るさを8段階に調整できるだけ。説明がなくても直感的に分かってしまうシンプルな操作盤。
『──光れば良い』
私にはそれだけのシンプル機能で十分である。光量が一定のブツ撮り環境であるためTTL(明るさオート調整)は必要なく、フルマニュアルの方が扱いやすかったりもする。
3種の撮影モードの説明です。
M | カメラ装着時のモード。シャッターを切ると設定した明るさで強制発光される。 |
S1 | 複数のストロボを同時発光させるためのスレーブモード。マスター発光にシンクロ発光する。 |
S2 | 複数のストロボを同時発光させるためのスレーブモード。2度目の発光にシンクロ発光する。 |
カメラに装着しているときは『M』を使用して、カメラから切り離して発光させたい場合は『S1』『S2』を使用する。
※S1とS2の違いがいまいち分からないライティング初心者です。
ブツ撮り環境での使用イメージ
先ほどは見栄えのためにNikon D810へと装着しましたが、私は普段からブログ用の写真はすべてコンデジのRICOH GR2で撮影している。
ブログ用のブツ撮りにD810の3600万画素のデータは重たすぎるためです。GR2は1600万画素で軽く、マクロ撮影モードのおかげでレンズ交換の手間もなく扱いやすい。
さすがにコンデジのGR2にTT560を装着すると頭でっかちで、TT560の重さでシューマウントがモゲてしまいそう(笑)
基本的には、TT560はカメラから切り離して天井バウンスなどで発光させる予定です。
GR2の内蔵ストロボを発光させれば、それをトリガーにして切り離しているTT560も発光します。しっかり動作しました。
これでブツ撮り運用できるのだけど、少し気になってしまうポイントがある。
できることなら「カメラの内蔵ストロボは光らせたくない」と思いませんか?
メインのストロボはTT560であって、カメラ本体からの発光は必要ない。内蔵ストロボを無駄打ちすることでカメラ本体のバッテリーを無駄に消費してしまうし、内蔵ストロボ自体にも発光回数による寿命があります。
TT560のみで発光させたい。
ということで、TT560単体で発光させるための環境も整えてみました。
TT560をケーブル接続で発光させる
便利そうなワイヤレストリガーなどもありますが、ここはアナログ手法でシンクロケーブル接続を導入しました。有線でカメラとTT560を繋げる方法です。
※ワイヤレストリガーは乾電池を使用するので、撮影頻度の低い私のブツ撮り環境ではバッテリー管理が面倒くさそうだと判断しました。
有線環境には2つのアイテムを追加で用意します。
- シンクロケーブル
- ホットシューアダプタ
どちらもAmazonで1,000円程度で手に入る。
ここでシンクロケーブル選びに少し注意が必要だったので紹介します。
私が購入したのは一方が『PC端子』で、もう一方が『3.5mmプラグ』のシンクロケーブルです。3.5mmプラグはイヤホンジャックでお馴染みのタイプです。
- ホットシューアダプタ側がPC端子
- TT560側が3.5mmプラグ
という状態なので購入したシンクロケーブルは問題なく使用できました。
しかし、AmazonでTT560の商品画像を見るとTT560側もPC端子になっています。手元に届いたTT560と、商品画像の端子が異なっているのです。
商品画像通りなら『双方がPC端子』のシンクロケーブルが必要になる。
実際には『PC端子×3.5mmプラグ』のシンクロケーブルが必要だった。
ということです。
これには混乱を招いてしまうので商品画像をどうにかしてもらいたいものですね。
そんなこともありながら、TT560とRICOH GR2のケーブル接続が完了しました。
ケーブルは5mもあるので狭いブツ撮りスペースには長すぎるが、バンドで束ねておけば邪魔にはなりません。ストロボから5m離れられると思えば、有線でも動きの自由度が高いですね。
一眼レフカメラの場合(ニコン)
ニコンの一眼レフカメラの内蔵ストロボを塞ぐための純正アクセサリーがあります。
「カメラ内蔵ストロボの発光は塞ぎたいけど、ケーブル接続やワイヤレストリガーの導入は面倒くさい」という方にはおすすめのアクセサリーです。ホットシューに取り付けるだけで簡単です。
ブツ撮りでライティングしてみた
激安ストロボTT560を導入したブツ撮り環境でさっそく試写をしてみました。
ライティングの知識はないけど、被写体に光を直接当てるよりは天井や壁にバウンスさせるのが良いということくらいは存じています。
ベストな方法はこの先、試行錯誤して見つけていきたいと思います。
※この先の写真は撮って出しです。
▲まずはストロボ発光なしの状態で撮影。
撮影ボックスのLED照明だけでは光量が足りず暗い仕上がりとなる。普段はこれをレタッチで明るく加工してからブログなどに掲載していました。
加工しても暗さが目立つので悩んでいました。
▲次はRICOH GR2の内蔵ストロボを発光させて撮影。
TT560を買わなくても内蔵ストロボでなんとかなるのかなと思ったけど、内蔵ストロボだといろいろと問題があります。
光を正面からペカーっと当てることしかできないので影がくっきりと出てしまう。被写体の素材によっては不自然に反射することもある。(この写真だと熊さんの目鼻とか)
内蔵とか外付けとか関係なく、ストロボはなるべく天井や壁にバウンスさせたいですね。
▲ケーブル接続したTT560で天井バウンス。
一気にクオリティが上がった気がします。ストロボを天井バウンスさせることで光が柔らかくなり自然に明るい写真となる。背景にも光が届くようになり暗さは軽減された。
色温度がだいぶ青っぽくなった。
モードは『S1』です。
▲マニュアル操作で明るさアップ。
私としては、撮って出しでこのクオリティなら上出来過ぎる。今まではレタッチで明るくしてこのレベルでしたからね。8段階の明るさ調節も扱いやすい。
もうこれでいいんじゃないかな。
▲左の壁にバウンスさせて撮影。
試しに横にバウンスさせてみたけど、これはこれで印象が変わる。こういった演出でカッコよくなる写真もあると思うが、ブツ撮りには必要ないか。
これをやって気がついたけど、TT560を2個使用して左右からバウンスさせたらめちゃくちゃ綺麗になりそうじゃないか。なんならもう1個追加して上からも…
ストロボを増やすほどクオリティが上がるだろうな。
他にストロボにはディヒューザーというアクセサリーを取り付けることで、バウンスさせなくても光を柔らかくできるようです。TT560用のディヒューザーもあるので試してみたいところ。
最後に、今回の撮り比べを比較しやすいように「ストロボ無し」と「TT560天井バウンス」の2枚の変化をGIFにしました。
撮って出しの写真でこれだけ見違えるほどの変化がありました。ブツ撮りにもライティングがとても大切だということがよく分かる。
3,000円の激安ストロボを導入するだけでも全然違いますね。
ケーブル+アダプタで2,000円なので合計5,000円のストロボ環境です。
ワイヤレス発光させる方法
狭い空間でのブツ撮りであったりバッテリー管理が面倒くさそうで今回は見送りましたが、ケーブルのないワイヤレストリガーの方が圧倒的に取り回しが良く撮影が捗るはず。
とくにポートレート撮影などはカメラマンも動き回るだろうから便利だと思います。
バッテリー管理が苦にならない方はこちらも試してみてはどうでしょうか。
まとめ
実は前にニコン純正のスピードライトSB-700を所有していたんですよ。あまりにも使わなすぎてメルカリ行きになりましたが、最初からNEEWERの激安ストロボを買っていればよかったなと思いました。
とくにブツ撮り環境だけの出番であればTTLの必要性は低く、フルマニュアルのTT560で十分なのでおすすめです。2個セットでも全然お手頃価格である。
ストロボの導入を検討している方は、高価な純正品の前にNEEWERの激安ストロボを試してみてはどうでしょうか。