ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)を一発合格した私の勉強方法を紹介します。
ビルメン歴2年で早々に試験へと挑戦したところ、実務経験の浅い私でも合格することができました。これからビル管の取得を目指すビルメンさんの参考にでもなれば幸いです。
本試験は「過去問題の周回」が重要です。
ビル管の試験は全180問中117問正解が合格ラインですが、つまり63問まで不正解でも合格できます。新規問題をすべて落としても過去問題さえ押さえれば合格ラインは十分に狙えます。
私は124点でした。合格すればギリギリでもなんでもいいのです。
満点をとる必要はまったくありません。
60問近く捨てても合格ラインです。
1科目あたり4割の正答でいいんです。10問の科目だとしたら4問だけ正答すればいいんですよ?(※全体で6割の正答が必要なので注意)
そこそこイケそうな気がしてきませんか?
そのモチベーションで勉強に取り組んでください!
購入したテキストの紹介
購入したテキストは3冊です。
全7科目354分類ビル管理技術者試験問題集(通称:黒本) | おすすめ度:★★★★★過去問題が科目別にまとまっていて、一問一答タイプなので1問ずつ進めやすい 年度毎で重複する類似問題は省かれている(無駄なく最短で周回できる) 解説量は少ないが深掘りしないくらいが丁度いい 2022年4月1日施行の改正に対応している 少し解説が足りないことがあるので、サイトや参考書にて補足する必要があった 問題ページと解説ページが離れていて行ったり来たりが面倒、次の問題の解答が見えてしまう |
おすすめ度:★★★☆☆ 建築土木教科書 ビル管理士 出るとこだけ! [第2版] | コミックサイズなので持ち歩きに便利 本当に出るところのキーワードをピンポイントで解説しているのでスキマ時間の復習に良い ピンポイント過ぎて解説になっていない 試験当日まで出番がなかった(後述します) |
ビル管理士試験合格テキスト | おすすめ度:★☆☆☆☆黒本で解説が足りないときの補足用に手元に置いておいた 参考書は持ち歩くには嵩張る(スマホで解説サイトを見たほうが手軽だったので出番が少なかった) |
ビル管理士のテキストを探すときに、赤本と黒本のどちらを選ぶかで悩む方は多いかと思います。
私は断然、黒本を推します。
黒本と呼ばれる「全7科目354分類ビル管理技術者試験問題集」を主体として進めました。年度別ではなくて科目別に過去問題がまとまっているのが良かったポイント。1科目ずつ集中的に勉強するのに向いています。
定番テキストである赤本(年度別)を使用しなかったのは、無料サイトで年度別の過去問題を利用できるからです。(おすすめサイトは次の項目で紹介します)
ほらさ、どのサイト見てもみんな赤本赤本て言ってるでしょ。そういうとき逆張りしたくなっちゃうんですよ。
ピンポイント過ぎて役に立たないかと思われた「建築土木教科書 ビル管理士 出るとこだけ! [第2版] 」は、実は試験当日に活躍した。席について試験開始の40分前にパラパラと読み進めました。30分もあれば試験範囲のキーワードをすべて読み返せるので、良い具合に記憶が刺激されます。
まさに試験開始の直前に読むテキストです。
このとき初めて「へぇ、いい本やん」と感じた。
利用したサイトの紹介
過去問題サイトや、解説サイトは本を持ち歩く必要がなく、ポケットに入ったスマホ1台だけで完結するので手軽に勉強ができます。移動中、ビルメン業務中、食事中などスキマ時間にコツコツ積み重ねましょう。
ビル管理士試験まとめました | 年度別の過去問題が科目別に掲載されており、赤本が不要になる 一問一答なのでスキマ時間にスマホで数問ずつ進められる 解説は探しやすく、簡潔にまとめられていて分かりやすい(黒本で解説が足りないと思ったときは、こちらの解説を検索していました) |
ビル管理士総合情報.com | 参考書の代替になる 過去問題のランダム出題で応用力をつける 情報が古いため直近の出題問題の解説がないことがある 改正前の情報には注意が必要 |
デキる!ビル管試験対策講座 | 「計算問題対策」は一通りやっておきたい(計算問題に関してはデキビルさん一択) 解答速報が試験当日から始まるので要チェック(運営者様が四苦八苦しながら少しずつ解答を導き出していて人間味のあるサイト感が好き) 目的の項目を探しづらいので解説目的では利用しなかった |
黒本をベースに勉強は進めるのだけど解説が足りなかったとき、理解に納得がいかなかったときに解説サイトを利用します。ピンポイントで年代別・問題番号から解説を探せるビル管理士試験まとめましたで解説を補足していました。
黒本の1周目のとき、初見の科目に入る前にビル管理士総合情報.comの「出題傾向とポイント」ページに目を通したりもしました。
デキビルは「計算問題対策」で活躍しました。一通り計算問題を頭に入れておき、時間が経つと忘れてしまうので試験前夜くらいにもう一度繰り返しておきました。
勉強の進め方まとめ
冒頭でも書きましたが、ビル管の試験対策は…
とにかく過去問題を周回するのみ!
1つ1つの問題について100%理解する必要はなく「なんとなく」で覚えていればいいのです。深掘りしすぎないことがポイントかと思います。
まさに「広く浅く」はビル管のためにあるような言葉。
理解を深めようと解説テキストを読み漁ったり、解説動画を見始めたりするよりも、とにかく過去問題をこなして記憶に「なんとなく」で定着させましょう。解説を深掘りするよりも過去問題集の簡潔な解説だけで十分な気がします。
私は7ヶ月前より下記ステップで勉強を進めました。
1つの科目を3周ずつ周回。(順番は自由)
7科目を各3周ずつ終わる頃には、1番目に周回した科目の知識は忘れかけています。しかし3周程度やっておけば記憶に定着しているもので、思い出すのに時間はかかりません。
- 1周目:解説サイトを併用して解く
- 2周目:黒本の解説だけ見ながら解く
- 3周目:スピード意識で解き進める
1周目は調べながら進めたので時間がかかりました。1科目を3周するのに1ヶ月近くはかかってしまったので、黒本3周するには約7ヶ月は使うことになります。
時短方法として、解いていて得意だと思った科目は2周で止めておき、どんどん次の科目へ進んじゃいましょう。逆に、苦手だと思った科目は時間をかけて調べたり4周目に入ってもいいと思います。
臨機応変に調整してください。
2周目、3周目と解いても「やったはずなのに全然わかんない…」という問題が多々あります。正答率の低い問題、理解を深めたい問題は、年度と問題番号をメモしておいてスキマ時間に復習するのがおすすめです。
黒本と同時進行しつつ、スキマ時間にはスマホで別科目の過去問題を解いていると、記憶の維持がしやすいよ。
黒本を3周終えたところで、試験日まで時間はまだ余っていると思います。というか最低でも1ヶ月は余るようにして黒本を進めましょう。
次は一問一答(黒本)から、五枝択一(試験形式)に慣れましょう。
試験日までの残り時間は過去問題サイトで追い込みます。不得意な科目を重点的に追い込んだり、記憶が薄れないように均等に周回したり工夫してください。
スキマ時間で余すことなく ビル管理士試験まとめましたを周回しましょう。
私はビルメン業務中、点検をさっさと終わらせて空き時間を勉強タイムにしていた。
ビル管試験の中で確実に押さえたいのが計算問題。
計算方法さえ理解できれば、新規問題でもそこそこ対応できます。数字を変えただけのサービス問題が出題されることもあるので点数を稼げます。
勉強方法として、デキる!ビル管試験対策講座でまとめられいる「計算問題対策」を一通り頭に入れておきましょう。1ヶ月くらい前に1回取り組んでおき、復習で試験前夜にもう1回やって思い出しておく程度の勉強で本番で役立ちました。
新規問題の対策として「直感で解答する」という方法があります。
そもそも新規問題は解けなくて当たり前で、直感で「なんとなくで解答して正解ならラッキーかな」という心構えで十分かと思います。その代わりに過去問題の正答率を上げて合格ラインを狙うようにしましょう。
合格ラインは、180問中117問の正解です。
逆に言えば、63問まで捨てても合格可能なんです。新規問題を捨てても合格ラインは十分に狙えますので、過去問題や計算問題を確実に押さえることが「新規問題対策」となります。
まとめ
どこかのサイトでも見かけた言葉ですが、「苦手科目を作らない」のは本当に大切なことだと思います。7科目をバランスよく進めて、足切りに注意しましょう。
昨今は「構造概論」が難化傾向にありましたが、2022年度試験においては「行政概論」「ねずみ、昆虫等の防除」の難化が確認されています。(構造概論においては簡単でした)
難化する科目は年度ごとに異なるため、結局のところ全科目を警戒するしかありません。
- たったの4割の正答で足切りを回避
- 全180問中、63問まで捨てられる
- 合格すればギリギリでもなんでもいい
意識低い系ビルメンとして、上記のことをモチベーションに頑張りましょう!
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