「ビル管理士」こと建築物環境衛生管理技術者は、ビルメンなら取得しておきたい資格です。
この記事では実務従事証明書の準備手順をまとめたので参考までにどうぞ。
受験予定の方は申込み準備していますか?
試験日は毎年10月第一日曜日です。
試験日の約5ヶ月前には申込みが開始しますが、なるべく申込み開始前に準備しておきたいのが実務従事証明書です。
ビル管理士の受験資格である2年以上の実務経験を証明する書類です。勤務する会社または以前に勤めていた会社の事業主の押印を貰う必要があり、個人だけでは用意できません。
事業主に押印してもらうために会社へ書類提出をすると返却までの時間ロスが発生します。
- 書類の記入不備で会社へ再提出
- 郵送トラブルで書類が配送されない
上記のような理由により書類の準備が遅れてしまう可能性はゼロではありません。申込み締切り日までに用意できなければ受験できなくなってしまいます。
実務従事証明書に関しては、受験申込みの開始される前から準備が可能です。もしも逃してしまうと次回は1年後になるので、確実に申込みを済ませるために早めに行動しましょう。
実務従事証明書を入手するまでの流れです。
- 用紙をダウンロード、必要事項の記入する
- 実務経験2年を証明できる会社へ提出する
- 事業主に証明印をもらう
- 返却されるのを待つ
上記手順だけでもそこそこ気を使う作業です。
会社を通さないといけないのでハードルが高く感じてしまうけど、ビル管理士の取得のためには避けては通れない道なので頑張って書類を準備しましょう。
実務従事証明書について
2年以上の実務経験が受験資格
建築物衛生環境管理技術士は「2年以上の実務経験」が受験資格になります。
- 空気調和設備管理
- 給水、給湯設備管理(貯水槽の維持管理を含む。浄水場の維持管理業務を除く。)
- 排水設備管理(浄化槽の維持管理を含む。下水処理場の維持管理業務を除く。)
- ボイラ設備管理
- 電気設備管理(電気事業の変電、配電等のみの業務を除く。)
- 清掃及び廃棄物処理
- ねずみ、昆虫等の防除
上記に携わる業務を最低2年以上は続けている必要があり、それを証明するための実務従事証明書です。ビルメン以外にも清掃業務や防虫防除などの職種でも条件は満たせます。
そして面倒なのは会社に証明してもらう必要があることです。
お気づきだと思いますが、もしビルメン経験者のあなたが転職から2年に満たない場合は退職した会社に実務経験を証明してもらう必要があります。
- 退職したA社:2年間
- 在職中のB社:1年間
上記の場合、在職中の会社では2年の実務経験を証明できないため退職した会社に実務経験を証明してもらう必要があります。
複数の会社の合算で実務経験2年を証明することも可能です。
- 退職したA社:1年間
- 退職したB社:1年間
- 在職中のC社:6ヶ月
上記パターンでは退社したA社+B社のそれぞれの書類を用意して、合算で実務経験2年を証明します。
退職した会社へは一報を入れてから郵送(または持ち込み)で書類を提出してから返却まで待ちます。記入不備があれば訂正や再提出が必要になる可能性もあるので注意です。
円満退社した会社であればいいけど、喧嘩別れやバックレのような退社だった場合は非常に気まずいです。
可能な限りは、在籍中のビルメン会社で実務従事証明書を入手できるように行動しましょう。ビルメン1社目でなるべく2年以上は続けることをおすすめします。
再受験の場合は不要
受験経験者はすでに受験票が手元にあります。
ビル管理士の受験票は5年間有効なので、万が一に不合格だったとしても翌年以降の4年間は実務従事証明書の準備が必要ありません。
実務従事証明書を準備できたら受験チャンスが5回あることになります。
もし2年以上の実務経験があって転職を考えている場合、実務従事証明書をゲットしてから転職しましょう。受験票さえあれば退職した会社の世話になることはありません。
会社の証明印が必要
書類には実務経験を証明できる会社の事業主として用いる印が必要です。
この場合の事業主とは、
- 代表取締役
- 支社長
- 支店長
- 支所長
などの現場ビルメンがあんまり顔を合わすことのない役職の方のことです。証明印を貰う手順は各職場にて異なりますので、自分の職場の上司などに相談するところから始めましょう。
在籍中の会社ならまだ相談しやすい環境ですが、退職した会社への接触はハードルが高いので頑張ってください。
ビル管理士取得のためです。
実務従事証明書の記入方法まとめ
ここからは私の経験した入手エピソードになります。
手順は会社によって異なる場合があるのでご注意ください。
- 用紙をダウンロードする
- 必要箇所を予め記入しておく
- 上司へ渡して本社へ持っていかれる
- 証明印が押されて返却される
上記の流れで提出から返却までは1週間かかっていません。手順がスムーズに進めば思っていたよりも早く用意できましたが、やはり万が一に備えて早めの行動をしましょう。
ちなみに申込み時の私は1社目、1現場目、実務経験3年目の雑魚ビルメンでした。2年目のときは申込み時期はまだ2年に満たなかったので3年目に初受験しました。
用紙をダウンロードしよう
まずは公式サイトから実務従事証明書のPDFをダウンロード、プリントします。万が一に備えて予備用紙も忘れずに用意しておきましょう。
会社側が証明印を押し間違えてしまうケースもあるので、予備用紙や見本用紙もセットで提出しておくといいかもしれません。
必要事項を記入しよう
実務従事証明書について下調べすると、「会社側がすべて記入するべきだ」とか「記入できる箇所は予め記入しておくのがマナー」だとか意見がバラバラで参考になりません。
私は記入できる箇所はすべて自分で記入して、あとは会社に証明印を押して貰うだけという状況で提出しましたが、とくに何も言われずに証明印が押されて返却されました。
職場にいる有資格者の同僚や上司への相談をおすすめします。
退職した会社へ提出する場合は判断が難しいので、未記入の用紙と記入済みの用紙を1枚ずつ入れて事情説明の手紙を添えるなどして対応してもらう方法が無難かと思います。
会社に提出して証明印を貰おう
用紙の準備ができたら会社への提出です。
私の場合、たまに現場に顔を出しにくる現場所長(本社へ出入りする人)へ預けて本社へ提出してもらったところ、1週間もしないで押印されて返却されました。
自身が本社へ行くことなく、郵送をすることもなく、電話等の連絡もすることなく簡単に入手できてよかったです。
ちなみに誰が証明印を押したのは別の誰かだったのかは不明です。
まとめ
実務従事証明書の準備は地味にハードルが高く、複数の会社の証明が必要な場合はとくに面倒です。
受験申込みが始まってから実務従事証明書の準備に取りかかると、運が悪いと申込み締切り日までに用意できない可能性があります。
余裕を持って行動しましょう。
ビル管理士の受験申込みは毎年5月上旬なので、4月くらいには準備し始めても良いです。
では試験勉強を頑張りましょう。
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