こんにちは。
2級ボイラー技士の試験合格後に申し込みをしていたボイラー実技講習へと行ってきたので内容や様子などを紹介します。試験には合格しているのにこれを受講しないと免許申請ができないというシステムです。
ボイラー実技講習とは?
「ボイラー実技講習」とは、2級ボイラー技士の免許申請に必要な「修了証」を貰える講習のことです。2級ボイラー技士は試験に合格しただけでは免許申請はできず、実務経験を証明する書類が必要になります。
実務経験のない方はボイラー実技講習の「修了証」を手に入れる必要があります。幸いにも3日間の講習を受けるだけで実務経験の代わりとなる修了証が貰えます。
- 試験の合格通知書
- ボイラー実技講習修了証
この2つを揃えてようやく2級ボイラー技士の免許申請が行なえます。
ボイラー実技講習の受講料は21,600円と高めです。講習に必要な専用テキストも用意する必要があり、合わせると24,000円の費用がかかります。(静岡支部の場合)
講習は3日間すべて出席しなくてはいけなく、遅刻や欠席をすると修了証はもらえなくなるので注意して下さい。高い受講料がパーになってしまわないように時間厳守で通いましょう。
はじめの2日間は学科の授業で、3日目は実物のボイラーを動かす実技を行います。8時50分から17時までを3日間行います。
- 受講料21,600円、テキスト代2,480円
- 木〜金(学科)、日(実技)だった
- 8時50分〜17時まで
- 昼休み45分、2時間に1回くらい10分休憩
- 昼食には弁当屋さんが来るし、持参してもいい
各地域の支部によって事情が異なるかもしれませんが参考までにどうぞ。
私は静岡支部の実技講習に参加しました。この記事では当日の様子を綴っていますが、試験に合わせて実技講習を受講するベストなタイミングについてまとめている記事も書いているので気になる方はそちらもどうぞ。
実技講習1日目の様子
まずは1日目、高い受講料を無駄にはしたくないので絶対に遅刻はできないように早めに家を出ました。通勤ラッシュの時間帯で車で40分ほど。実技講習の会場は街中なのでもちろん駐車場はなく、最寄りのコインパーキング(1日900円)を利用しました。
2級ボイラー技士の取得までは本当に出費がかさむ…。どんどん搾り取られる。今のところビルメン資格で一番厄介なのが2級ボイラー技士だと感じています。(手間と金銭的に)
会場はビルの一室に設けられており、入って受付を済ませて受講票にハンコを貰います。3日分のハンコを揃い損ねてしまうとアウトなので注意です。
静岡での会場は静岡労政会館でした。
定員90名に対して参加者は52名とかなり少ないと思われます。
朝は弁当屋さんが注文を受けに来ており、朝に購入した券を昼に弁当と交換するというシステムです。600円のお弁当を購入できますが私は持参しました。駐車場代で1日900円かかっているので弁当代まで出しているとキツい(笑)
8時50分には諸々の説明が始まり、終わり次第授業が始まります。
授業内容は基本的に、特級ボイラー技士の講師がテキストを読み進めるという授業です。時折パワーポイントを使った説明もしていたけど、私は席が後ろの方で正直なところよく見えていませんでした。
とくに指されて回答させられたりすることもないし、小テストなどがあるわけでもないので寝ていてもいい雰囲気でした。(席が前方だと講師に失礼なのでサボりにくいかも)私は席が後方だったので乙6消防設備士のテキストを読んでいました。
とくに午後は眠気との闘いです。とにかく眠い。辺りを見回してもみんなウトウトしているのが分かります。ブラックコーヒーやフリスク的なもので眠気対策をしておくことをおすすめします。
あと硬いイスに長時間座ることでお尻が痛くなるので気にする方はクッション的なものを用意しておくといいかも。クーラーも効いているので冷えを気にする方は上着を忘れずに。
実技講習2日目の様子
2日目の流れは1日目とまったく同じ部屋で同じような授業です。
基本的に2人の講師が午前と午後で分担して、2日間を計4人の講師で回していました。
相変わらず眠気との闘いで、2日目となると眠気だったりお尻が痛くなることが分かっているので1日目よりは少し憂鬱な気がしました。(試験合格しているので、真面目に話を聞く気にも慣れない。)
なんていうか、2級ボイラー試験の出題範囲を2日間に詰め込んでいるようなものなので、たんたんと話が進みます。
授業は少し早めに終わり3日目の説明がありました。
ボイラー実技講習の3日目の「実技講習」では実際にボイラーの運転を経験できるような施設へ場所を変えます。しかも午前と午後でさらに場所を移動するという。
2日目の帰りに最寄りの郵便局に立ち寄って、免許申請に必要になる収入印紙と返信用切手を購入しておきました。修了証を貰ったらすぐに免許申請を出せるように。
実技講習3日目の様子
3日目の実技講習は2箇所の施設で行われます。もちろん現地集合。
- 実際にボイラーを運転できる実習場(工場)
- 複合施設の一室でシミュレータ実習
実習なので服装は作業着など長袖長ズボン、帽子・手袋が必要でした。
参加者52名はA班とB班に分かれて「実技」と「シミュレータ」の講習をそれぞれ別の場所で行い、午前と午後で入れ替わるという形です。私は午前に実技、午後にシミュレータという流れでした。
場所の移動は無駄に大きなシャトルバスが用意されており全員で移動しました。駐輪場が確保できるので自転車やバイクの方は申告すれば個人で移動できるとのことでした。
注意するのはA班とB班で朝の集合場所が異なるということ。
A班の人間なのに、間違ってB班の集合場所に来てしまうと欠席扱いとなりハンコが貰えません。3日目にして受講料がパーになるという人が過去にいたそうです。
【午前】実際のボイラーを運転
A班はまず「実技」からスタート。
こじんまりとした町工場のような実習場へ集合したが、最寄り駅から徒歩40分だったりとアクセスが悪い。私は家族に送ってもらった。
講習が始まるとA班(約25名くらい)がさらに3グループに分かれて、3つの講習をローテーションする形式。私のグループ順でいうと①ボイラーの運転・停止、②機器の解説、③構造の解説という順で受講しました。
まずは実物の炉筒煙管ボイラーの運転操作の実習。
講師が「立ち上げ手順」と「停止の手順」を説明すると受講生が一人ずつ操作していきます。もちろん講師が隣で手順を指示してくれるので覚えていなくてもなんとかなります。
一人が立ち上げて、次の人が停止させるという感じで交互に行うのですが、時間の関係で一人一回しか触れなくて私は停止の手順だけで終わりました。
実物のボイラーを触れる機会なんてめったに無いので運転の手順も経験してみたかったなと少し物足りなさを感じました。時間が限られているので仕方が無いです。
続いては関係機器の実物を触っての解説。
メーター関係、安全装置、弁各種などの実物を見ながら講師が説明をしてくれました。(解説用に断面切断されて中身が見えるようになっている)試験のためにテキストで名前や図をたくさん覚えましたが、その実物を見て触ることで理解が一層深まります。
実際のスケールの付着した管も見られました。
用語だけで覚えていたことでも、イメージできるようになると覚えやすいので実物を見て触れる機会は良いものです。試験前に役立つと思います。
最後に①で触った炉筒煙管ボイラーの構造についての説明です。
講師がボイラーの図を見せながらたんたんと説明を読み上げていくだけで、とくに実習感は皆無な内容でした。1〜2日目の座学を立ちっぱなしで聞いている感じ。
順番でいうとボイラーの運転実習をする前に説明を受けたかった気もします。
ここまで3時間ほど経過して11時50分くらい。
次の場所へシャトルバスで移動してから昼食タイムとなりますが、移動時間があるので昼休憩は少し短くなってしまいます。バス内での食事は禁止でした。
【午後】PCで運転シミュレータ
午後は駅近くの複合施設の7階のホールでのシミュレータ実習。
とりあえず駅前だったので現地解散してからの帰宅が楽で安心した。入れ替わりでボイラー実習場へ行ったB班の人達は駅が遠くて帰りが大変だっただろう。
で、このシミュレータ実習の大半は見ているだけ。プロジェクターで映し出した画面と説明をずっと座りながら見ている時間が多くて非常に退屈でした。
後半にはPCのシミュレータを使ってボイラーの手動操作を行います。これが無駄に一人ずつやるので2時間くらいかかった。順番の早い人達は戸惑いながら操作していたけど、それをずっと見ていれば残りの人達はパターンで丸暗記してしまうのでシミュレータの意味がない。
ちなみにシミュレータは手順を間違えると爆発します。一人爆発させました。
実際に自分が触るのは5分ほどなので待機時間はみんなスマホを弄っていた(笑)
そんな退屈な3時間半の講習を終えると最後に修了証が配られました。
念願の修了証です。
このためだけに3日間の実技講習を我慢して受講しました。
合格通知書と修了証が揃ってようやく免許申請ができますよ。免許発行までが時間のかかることでも定評のあるボイラー技士免許。私の申請する東京労働局は発行までに「1ヶ月半」と記載されていました。
免許を手にできる日はまだ先だ…
まとめ
2級ボイラー技士はとにかく手間や時間、お金もかかって面倒だった思い出しかないですがようやく免許申請ができます。試験難易度は高くなくても、総合的に見ればビルメン4セットの中でも敷居は高い方じゃないかな。
私の参加したボイラー実技講習の様子のまとめでした。もちろん各支部によって事情が異なる部分もあるはずなので注意してくださいね。
これから2級ボイラー技士の取得を目指す方の参考にでもなれば幸いです。